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アウトバーン


つりばな

 旅行者にとって旅先でコテコテなものを見れるというのはありがたいことだ。インド人がターバン巻いて両手を合わせナマステなんて挨拶したりすると嬉しくなってしまう。



 ヒッチハイクで無事ウィーン(オーストリア)を通過し、いよいよドイツに入国することになった。国境付近でドイツ方面に向かう車にのせてもらった。今回お世話になる彼は身なりもしっかりしていて、何となく安心してしまった。40~50歳くらいのドイツ人男性。職業は医者。
 なんだかんだ言ってもヒッチハイクは見ず知らずの人の車に乗せてもらって旅をするもの。危険とは隣り合わせだ。出発前にはヒッチハイクにまつわる犯罪や事故の話も聞いていた。そこいくと彼は安心できた。

黄色い花

 基本的に長距離移動のドライバーの退屈しのぎで拾われることの多いヒッチハイカーは車では眠れない。運転手の話し相手となって車内を盛り上げ、なるべく遠くまで運んでもらうのだ。しかし野宿で熟睡できなかったことと、おっとりとした彼に安心したことで、眠くてしようがない。
 「僕もウィーンから出発したんだ」「…ウィーンはよく行くのですか?」「今回は彼女と分かれるためウィーンに行ったんだ」「彼女はウィーンに住んでたんですか?」「僕は失恋したんだ…」「…」
 これ以上つっこむのもどうかと思い、窓の外を眺めていたら、突然BGMが変わった。ジャーマンメタルの雄「Helloween」だ。「わー、やっぱりドイツ人はジャーマンメタルが好きなんだ!」と、こてこてのドイツ人に出会った喜びで運転主席を振り向いた。遠くを見つめてハンドルを握る彼の顔は興奮し赤く火照っていた。ちらっと速度メーターを見ると針は見たことのない角度をさしていた。ここはアウトバーン。何となく音を立てずにシートベルトをはめた。早すぎて浮いてたよね。



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