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白い夜、白い朝


林

空、林、落葉のコントラストが美しい

 最初はでっかい犬がいるなと思った。鹿だった。目が合うと山の避難小屋の裏手に消えた。夕暮れの林に怪しくも美しい、今日最後の光が差し込んでいた。
 酒を酌み交わし、夕食を済ませると室内はもう真っ暗だが、18時にもなっていない。腰を据えて飲もうという事で、再度乾杯をした。酒は「澤乃井酒造」の限定日本酒「秋あがり」。麓にある「きき酒処」で酒の試飲の際いただいた「きき猪口」で飲む。嬉しいお土産ができて僕らは上機嫌だ。それでも19時過ぎには寝床に入った。


山の夕暮れ

今日最後の光。山の夜が始まる。

 深夜2時、我慢出来ずにトイレに出かけた。のろのろと避難小屋の扉を開けると呆然としてしまった。地面が白く光っているのだ。ハッとしてもう一度あたりを見渡すと月明かりで林の木々や落葉、木のテーブルやベンチが輝きまくっている。見とれてしまってしばらくトイレに行くのを忘れてしまった。
 用を済まし、トイレの戸を開けるとまた呆然としてしまった。眠気と疲労と月明かりの眩しさで甘い夢でも見ているようにぐにゃりとなった。
 見上げると星も輝いている。月夜に星が見えないというのは嘘だ。月も輝いているが、星も負けないくらい輝いている。どちらも輝きまくってもうなにがなんだか分からなくなったので、とにかく寝る事にした。
 寝袋に潜り込み、まぶたを閉じてもさっきの星が目の中で輝いている。窓を見ると白く光ってて朝が来たような錯覚に陥る。物語ならば幻想的で良かったねという事で終わるのだろうが、やはり自然は厳しい。強烈だ。襲いかかる輝きの数々に目が覚めてしまった。とにかくこてんぱんに打ちのめされて、明け方近くにやっと眠る事ができた。
 早朝、先輩に起こされた。今度は本当の白い朝が来ていた。


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