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いつかの中城城跡


稜線のレイヤー

 霧雨が降る平日、その日の講義を終えた友人(沖縄県民)と二人でドライブする事にした。宜野湾からコザ、東海岸に向かって泡瀬に出て、中城(なかぐすく)に入った。
 学生時代、沖縄の観光と言えば「海」「国際通り」「公設市場」「離島」という浮ついたところばかりで、歴史的なものとしてはほとんど見ていなかった。元はと言えば退屈しのぎで出てきたドライブだ。いい機会だと思い中城城跡を見学する事になった。
 霧雨も止み、もう少ししたら晴れそうな天気になってきた。雑談をしながら城跡につづく坂道をゆっくり歩く。霧雨の平日の午後に僕ら以外の人影はなく、マイペースで自由に見学出来るのはいいけど、少し寂しい気もした。


エレファント

 沖縄の人々はアミニズム(精霊信仰)で先祖を大切に敬っていた。墓参りやお盆など、先祖に対する恭しさは大変なものでとても驚いた。また地元の九州では触れる事の無かった宗教観というものに出会えた事にも感動した。
 という思想からきているかはともかくとして(恐らくきていない)、所謂「怖い話」「怖いスポット」は多いような気もする。坂の途中、何となく雑談の内容が「怖い」方面に向かっていた時、僕らは道に迷っていると気付いた。いくら城跡と言ってもこんなに近代的で、人間臭いものである訳は無い。「中城高原ホテル」だ。
 僕が廃墟を意識して、その魅力に惹かれた経験はここからかもしれない。すべてが死んでいるにもかかわらず、そのすべてが過去のストーリーを語っているような、何とも言えない独特の雰囲気だ。友人の顔は蒼白だ。僕も全身鳥肌になっている。何の予備知識も無いまま、いきなり出会った廃墟を抜ける。こんなでかい廃墟を一般人の僕らがふらふらと歩いていいのか。いや、本当に迷って「アッチの世界」に入り込んでしまったのか。夢と現実が目の前でチカチカして、頭が変になりそうだ。
 やがて中城高原ホテルを抜け、中城城跡へと続く小道を見つけた。ほっとしてやっと声が出る。今となっては笑い話にできると思い、にやにやしながら坂の頂上を見ると僕ら二人は固まってしまった。
 アスファルトから湯気(?)が出ている。
 いつかまた中城城跡に来るぞと心に近い、今日はとりあえず帰る事にした。


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