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商店たち

魚屋

 先日、母が嘆いていた。何十年もの付き合いだった八百屋が閉店したのだ。八百屋のご主人と母は旬の野菜や本日のお勧め品など会話しながら買い物をしていたそうだ。これからどこで野菜を買えばいいのか途方に暮れていた。
 僕は一人暮らしを始めてからはスーパーマーケットで一括して買い物していた方なので妙に新鮮な気分になった。よく見ると地元の商店街はいきいきしている。専門店は主婦と店主の会話でがやがやしている。東京は大都市でシステマティックなイメージを持っていたので、ちょっと意外な感じだ。
 遠く故郷を離れていても懐かしく感じるのはなぜだろう。魚屋が炭で魚を焼いている。あたりは香ばしい煙で白く靄がかかる。昔、母に連れられて何件も専門店を回った。やっと夕食の食材が揃うころはもうへとへとだ。だけどその一軒一軒の雰囲気は記憶に残っている。濡れた魚の光。色とりどりの野菜、土のにおい。涼しい肉屋の冷蔵庫、飛び交う会話。
 そう思うと、今日は魚屋でなんか買って帰りたくなった。冷酒の季節ももう終わる。



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