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商店たち

魚屋

 先日、母が嘆いていた。何十年もの付き合いだった八百屋が閉店したのだ。八百屋のご主人と母は旬の野菜や本日のお勧め品など会話しながら買い物をしていたそうだ。これからどこで野菜を買えばいいのか途方に暮れていた。
 僕は一人暮らしを始めてからはスーパーマーケットで一括して買い物していた方なので妙に新鮮な気分になった。よく見ると地元の商店街はいきいきしている。専門店は主婦と店主の会話でがやがやしている。東京は大都市でシステマティックなイメージを持っていたので、ちょっと意外な感じだ。
 遠く故郷を離れていても懐かしく感じるのはなぜだろう。魚屋が炭で魚を焼いている。あたりは香ばしい煙で白く靄がかかる。昔、母に連れられて何件も専門店を回った。やっと夕食の食材が揃うころはもうへとへとだ。だけどその一軒一軒の雰囲気は記憶に残っている。濡れた魚の光。色とりどりの野菜、土のにおい。涼しい肉屋の冷蔵庫、飛び交う会話。
 そう思うと、今日は魚屋でなんか買って帰りたくなった。冷酒の季節ももう終わる。



東京に潜む

さる

 最近テレビを見ていると背景が気になる。どこで撮影されたのか。以前好きなドラマに近所が映っていたことをきっかけに妙にきになってしまう。何の変哲もない場所が僕みたいな田舎者には観光地になってしまう。本当に東京は不思議な町だ。
 「全国ロケ地ガイド:ドラマ・映画・特撮の撮影場所案内」というサイトを見つけて余計に火が点いてしまった。なんともいろんな登場人物がすぐそばまで来ていたのだ。
 それに比べると地元の九州の撮影場所は格段に少ない。この辺は東京ならではだろう。
 またみんなで作り上げられているこのサイトは実にインターネットらしい。全国の視聴者からの情報が寄せられこのデータバンクが生まれたのだろう。最近は犯罪ばかりがとり立たされているが、新しいつながりが生む、こういう知恵もインターネットの恩恵の一つだろう。



30代のランチ

30代のランチ

 後輩が訪ねてきた。さっそくランチを一緒にした。
 友人と短い時間だが、おいしいものを食べながらす。そしてまた職場に戻る。以前はこういう習慣はなかったが、やってみると頭の切り替えができたり、新しい情報を手に入れたりとなかなか有意義だ。
 休日ではないので、お互いいくらか緊張感を持って、限られた時間の中で精いっぱい楽しもうとする。なんだか週末の会話よりも集中力がみなぎっている。
 またランチの予定が入ると午前中も変わってくる。約束の時間までに仕事を片付けるべく集中し、さっそうとオフィスから出るときは快感だ。
 秋風が気持ちいい並木道を抜け、オープンテラスの「FRESHNESS BURGER(フレッシュネスバーガー)」を目指すとき、平日なのになんとも言えない開放感を感じる。
 木漏れ日を浴びながら、香り高いコーヒーを飲みながら、ちゃんとじゃがいもの味がするフライドポテトをほおばると、前向きな話しか出てこなくなる。
 それでいいのだと思う。



生きているマチ

夜景

 観覧車に乗った。高所恐怖症なので、手すりから手を離せなかった。後輩と同乗していたので、虚勢を張った。ついでに声を張り上げた。途中からもう喉がカラカラだ。楽しいのだ。
 恐らく初めて見るのだろう。東京の夜景。いままで沢山の大都市を見てきた。夜景もだ。だが恐らく東京の夜景は世界でもここでしか見れない特殊なものだと思う。こんなにもビルとビルが密集し、それらが光り輝いている。ヘッドライトは庭園の小川のようにゆったりと暗闇の間を縫って揺らいでいる。遠くまで続くネオンは白波のように、近づいて、遠ざかる。あまりにも巨大なビルがじっとそこに佇み、時折瞬きするように消灯、点滅する。生き物みたいだ。
 東京の景色は人が作る。小さな人間の一人一人が力を合わせて巨大なものを生み題していく。暗闇に輝く光を眺めながら、まざまざと感じた夜だった。



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